組合員活動報告

お砂糖ってなにを基準に選んだらいいの?

2020.11.17

□開催日:2020年11月17日(火)
□主催:Cブロック
□会場:オンライン(zoom)

生産者アルファフードスタッフ株式会社の豊田さんに、お砂糖についてお話いただきました。ポスティでは、ナチュラルキッチンの販売名にてオーガニックのドライフルーツやナッツ。そして月に1回のホームクッキング素材特集チラシがお馴染みです。アルファフードスタッフ株式会社は元々砂糖問屋としてスタートされ、現在も業務用の砂糖を販売されているということで、砂糖の製造工程や糖類の種類や構造、それぞれの特徴にあった調理法や成分などを詳しくお話しくださいました。

砂糖ってそんなに種類が多いんだ!身体にとってイメージのよくないお砂糖ですが、甘さだけではなく保水性や脱水作用、防腐効果など10個以上もメリットがあるんだ!三温糖の色ってミネラルとは関係ないんだ!など、お砂糖の概念がひっくり返るお話もありました。そして、たくさんの質問に豊富な知識を持って丁寧に回答してくださいました。豊田さんは、小麦粉やドライフルーツやナッツ、オーガニックについてなどもお詳しいとか。そのお話も聞いてみたい!と思いました。


以下、イベント中にいただいた質問(イベント内でお答えできなかった質問)の回答をまとめております

Q1コープ自然派の方へ質問です。自然派では精製された白いお砂糖を扱っていないと思いますが、それはどんな理由からでしょうか?

A 自然派では国産の上白糖の取り扱いありません。精製されたものは極力使わないとしているからです。そのままをいただくことを大切にしていることや、精製された砂糖は体を冷やす等、組合員の意識のもとに不使用という点もあります。加工品には使用されていますが、減らしていきたいので、弁天堂のクリスマスケーキは洗糖に変更してもらったり少しずつですが、減らしています。

Q2無農薬の砂糖は日本で作るのは難しいとおっしゃってましたが(できるだけ国内産のものを選びたいので)一般に農薬が少ない(くて作れる)種類の砂糖はありますか?また、砂糖を選ぶ際にできるだけ体に良いものを選びたいですが「オーガニック」の表示があるものを選ぶほかに何か目安になる基準はありますか?

A 一般的に農薬が少ないものとしては、海外で最終的な砂糖になった状態で輸入されてきてオーガニックの認証が付いている『オーガニックシュガー』があります。
極微量になるが、ミネラルが入っているブラウンシュガー(三温糖以外)を常用する。いろんな種類を用途別に使い分けることを、選ぶ目安にするのがベストかなと思います。
基準としては、国産の粗糖、北海道産のビートから作られるものが安全性が高いと思います。
またオーガニック商品や品質面ですとやはり国産品はベストだと思います。

Q3はちみつやアガベシロップについて栄養価の比較等教えていただけると嬉しいです。

A .蜂蜜は異性化糖、アガベシロップは果糖が主成分です。
アガベシロップ/主成分は果糖とブドウ糖で、果糖47%とブドウ糖16%、別の情報源では果糖56%とブドウ糖20%とされる。
蜂蜜/糖分のほとんどはグルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)で、少量のオリゴ糖とスクロース(ショ糖)、さらにデキストリンも含まれる。

はちみつ100g中

エネルギー303kcal
たんぱく質0.3g
脂質0g
炭水化物81.9g
食塩相当量0g

アガベシロップ 100g中

エネルギー308kcal
たんぱく質0g
脂質0g
炭水化物77.8g
食塩相当量0g

上記のように資料を比較していくと糖の組成はどちらも異性化糖に近いと思われます。カロリーについても単純に砂糖と比較しても砂糖のように結晶したものと水分(ゼロカロリー)を含む蜂蜜、アガベシロップでは比較になりません。
水分量を仮に20%程度としますと 砂糖が384キロカロリーにたいして蜂蜜379キロカロリー、アガベシロップ385キロカロリーとなります。よく砂糖に比べて低カロリーといわれても水分量を抜けばほぼ同等になります。
その他成分で比較しますとグラニュー糖は炭水化物が99.9gとなり、ほぼ100gとなります。ですからその他の成分がミネラルであり、ビタミン類になると思われます。