組合員活動報告

福島原発事故から10年 ~今、どもたちのためにできる事~

福島原発事故の被災者で、「子ども脱被ばく裁判」の原告でもある、今野さん、横田さんと兵庫県内へ避難移住した渥美さんのお話しを聞きました。「子ども脱被ばく裁判」は、子どもたちの健康を含めたこの国の人権意識を問う、重要な裁判でした。判決文のうすっぺらさに、日本の司法はこの程度なのかと愕然とする思いです。

事故当時、小学生だった渥美さんは、移住先の中学校で、原発事故や放射能について無知、無理解な教師や同級生の言葉に苦しめられました。その後、留学先のオーストラリアでは、人々が一番に原発事故の事を心配して尋ねてくれたそうです。今、たまに福島へ帰って体調を崩しても、放射線被ばくについては口にできない雰囲気だとか。本当の事が言えない、本音が聞けないという社会は疑心暗鬼で分裂が広がり、生きづらいものです。が、こうやって勇気を持って発言してくださる方々がいて、私たちは一緒に考えることができます。原発事故で奪われたひとりひとりの生活環境や健康、人間関係の重み、いとおしさなどの一端でも知り、この10年間の苦しみを想像すると本当に胸が痛みます。

若狭湾の原発群から100キロ圏内外の私たちにとって、他人事ではありません。これからも学習を続けて、脱・反原発の声をあげ続けたいです。

事前に資料作成することで参加者に視覚的に訴えることができ、また私たちも改めて学ぶことができました。これらの資料は今後の原発事故、内部被ばくの学習会やイベント時に活用してほしいと思います。なでしこ原っぱチームにはデータを共有し、今後活用してくださることの事です。

写真展示は当日参加できない方に見てもらえる機会になりました。イベント当日には、野生のイノシシと家畜の豚のあいのこの写真や、年々、形の変わってしまった庭に咲く花の写真の解説を聞き、映し出された現実をリアルに感じました。

メッセージツリーにはたくさんの思いを張り付けてもらい、メッセージの花が満開になりました。