組合員活動報告

WEB 香害って知っていますか?【日本消費者連盟50周年事業企画】

■開催日:9月26日(土)
■場 所:オンライン
■主 催:みらい委員会

1969年に創立された日本消費者連盟(日消連)の創立50周年の事業として行われました。

日消連は「すこやかないのちを未来につなぐ」をモットーにとりわけ食の安全・安心を守る運動に力を入れています。危険な食品添加物を使用中止に追い込んだり、遺伝子組み換え表示制度をつくらせるための運動などを全国規模で展開してきました。最近は除草剤グリホサートやマイクロプラスティック、5Gや今回の香害問題に取り組んでいます。会員は約2千人、月刊誌「消費者リポート」などを発行、私達が会員になることで日消連を支え、社会を変えていく力をともに得ることができます。

さて、香害について、本連盟洗剤部会の平賀典子さんからお話をお聞きしました。参加者は配送スタッフや職員の方の参加も含め合計35名が熱心に耳を傾けました。

香害とは体臭以外の柔軟剤や消臭剤などに使用されている化学的に合成された強い香りにより体調不良や化学物資過敏症などの病気を引き起こす社会問題のことを言います。2年前のある調査によるとこれを6割の人が経験したという結果もあり、おもに柔軟剤や香りつきの合成洗剤によるものとの回答も別のアンケートですがそうした結果も得られています。香りが長く続く「マイクロカプセル」製法など、CMなどでも目にします。石油から合成されるこの化学物資は急性毒性や皮膚刺激性、発がん性など有害危険性があると指摘されています。なぜこんなに危ないのに匂いをつけたがるのでしょうか? それはその危険性について知られていないことや匂いはかぎ続けていると感じなくなることなどもあるようです。

「マイクロカプセル」はとても小さく気管支や肺胞にまで達し、蓄積して肺にダメージを与えまた血流にのって全身に運ばれていくそうです。すでに自主規制になったマイクロビーズのように河川だけでなく空中にも漂いプラスティックと同じように環境で分解されず長期間影響を与えるとのこと。

柔軟剤の使用はせっかく洗った衣類を石油製品に浸すようなもので吸水性は落ち、有害な揮発性有機化合物(VOC)も発生するそうです。除菌消臭剤は良い菌も死滅させ慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発症にも大きく影響するそうです。

私達は家の中であってもさまざまな化学物質を空気中から取り込み(人の平均的な物質摂取は重量で83%は空気だそうです!)人により許容できる量に違いがあるがあふれると化学物質過敏症を発症してしまうそうです。これを発症するひとは13人に1人となっていて5人に1人は受動喫煙や建材などより、柔軟剤や洗剤、抗菌消臭剤の香りが原因となってきていて小学生の12%にこの兆候がみられるそうです。北米では無香料ポリシーといいオフィスや病院、公、民問わずフレグランスフリーが進んできているそうですが日本でも医師会などが警鐘し、自治体によりそうした動きがみられはじめたようですがメーカーはますます持続する香りをアピールしています。平賀さんは無香料の石けんの良い点を数々あげられられ話を終えられました。買わないこと使わないことが健康や環境を守る、香害に遭遇したら改善を求める「188」(国民生活センター)こと、周囲にも伝える努力をすることをまとめとして伝えられました。