組合員活動報告

処理水??フクシマ原発事故汚染水放出について考えよう

■開催日:2021年6月17日
■場 所:オンライン
■主 催:オリーブの木

菅内閣は、2021年4月13日に、東電福島第一原発敷地内に保管されている放射性物質を含む汚染水を用地が足りないという理由で海洋放出することを閣議決定しました。「処理水」という言葉を使い、飲料水と同じレベルまで放射性物質を希釈してから放出するため、安全であるとしていますが、果たしてそうなのでしょうか?奈良市民放射能測定所(はかるなら)の高原康生さんにお話しをお伺いしました。
●放出される汚染水に多く含まれる「トリチウム」について。
・トリチウムのエネルギーは、遺伝子を傷つけることが確認されている紫外線の約1000倍。
・水と分離することができないため、水から取り除くことは不可能。
・人体に貯留しないので安全といわれているが、確認しようとしていないだけで、動物実験では、発がん性が証明されている。
・事故を起こしていない通常運転中の全ての原発など核施設から常に環境中へ放出されている。核施設周辺では、稼働後白血病や乳児死亡率が高くなっているデータがある
・トリチウムを危険とし、排出不可とすると全ての核施設を停止せざるを得ないため、原発の稼働や核開発をしたい各国は、賛成・容認している。
・海に放出されたトリチウムは、海洋生物にも取り込まれますし、蒸発して雲になり雨となって地上へ降り注ぎ、植物にも飲料水にも含まれることとなります。
●放出以外に対応策はありますか?
・もっと大型タンクを作り保管する。か、モルタル処理する。という策があります。
●トリチウム以外にも放射性物質が含まれていますか?
・アルプス処理水は12核種が完全には除去できないと東電HPで明らかになっています(参加者さまより)。
また、汚染水放出は、フクシマ原発事故の本質を隠したいという意図もあるのでは。というお話もありました。一旦放出されると、元に戻すことはできません。放射性物質は、私たちには何も感じられない物ではありますが、生物にとって「遺伝子を傷つける」大変危険な物です。子どもたちの未来を守るため、一人一人が考え行動していかなければならないことだと思います。                                    【報告者:杉山千尋】