コープ自然派の産直野菜
生産者の紹介
(一例)

渡部さん(北海道)

~渡部信一さんからのメッセージ~(2017年26号ポスティ掲載)


無農薬栽培を基本に栽培をはじめて、36年になります。
最初より年々安定してきたとはいえ、虫や病気などの発生は気候と密接な関係にある自然まかせなので、土に力をつける以外に防ぎようがありません。
私は、土づくりとしてコーンの茎をすき込み、地力の維持向上に努めています。無農薬栽培では虫や病気を農薬で調整する慣行農法と違い、大小のイモができますが、小玉でも美味しくできあがります。

これからもこの農法が輸入農作物に立ち向かい、国産じゃがいもを守るとともに安心で美味しい農産物を作り出していくと考えています。


ヴェリタス 井口さん(徳島)

ヴェリタスの井口さんは、BLOF理論(生態系調和型農業理論)を提唱する小祝政明先生の勉強会に参加したことをきっかけに、有機農業への取組をスタート。「自分の子どもに食べさせているおいしいトマトを多くの方に良心価格でお届けしたい」と話します。

土壌分析に基づいた肥料設計、そしてサトウキビの搾りかすをはじめ、藁、カニの甲羅、貝などの有機物を土の中に入れ、水分管理や温度管理に気をつけながら土壌中の微生物を活性化させることにこだわっています。そうすることで根がよく張り、旨み成分にもなるアミノ酸、ビタミンなどミネラルをよく吸収して栄養価の高いトマトが実るからです。


また、井口さんは、有機の学校「小松島有機農業サポートセンター」の理事も務め、有機農業従事者を増やすための支援、応援をしています。



YASKI FARM 鳥越さん(熊本)

YASKI FARMの鳥越さんは、2011年の東日本大震災で、食材(野菜)の調達不足や食生活の偏りへの被災者の不安を目の当たりにし、農業の大切さに気が付いたことをきっかけに就農。
BLOF理論(生態系調和型農業理論)に基づき、土の分析を行い、地元の有機資材(馬ふん堆肥、抗生物質を使わずに育てられた豚の豚ふん堆肥、竹粉等)を組み合わせた施肥設計で有機栽培を行っています。
地元の竹林の整備も自ら行っています。

「有機農業から伝えたいこと・学びたいことがたくさんある」と話す鳥越さんは、有機の学校「ORGANIC SMILE」の運営にも関わっています。



のらくら農場 萩原さん(長野)

のらくら農場の萩原さんは、1998年に現在の長野県佐久穂町に移住し、就農。高品質・多収穫を実現することができるBLOF理論(生態系調和型農業理論)を学び、2016年位から栄養価分析を始めました。その後、2019年のオーガニックエコフェスタ栄養価コンテスト(徳島)ではかぶとグリーンケールで最優秀賞を受賞。続けて2020年はグリーンケールで最優秀賞、2021年は夏ネギとグリーンケールで最優秀賞を受賞するなど、多くの実績を残しています。

萩原さんが農業をする上で大切にしていることは『みんなが機嫌良く仕事をすること』です。のらくら農場のメンバー全員で脳と観察眼をつなぎ、話し合い、解決できる、プロのチームをめざしています。



マルサカ有機生産組合 
坂東さん(徳島)

マルサカ有機生産組合の坂東博秋さんは、かつては青果市場に勤めていましたが、規格サイズに整った野菜、見た目のきれいな野菜が日々入荷してくることに疑問を抱き、兄の淳一さんといっしょに有機栽培の現場に飛び込みました。グループ名に込められた「マル」は循環を、「サカ」は険しい道を意味します。


坂東さんは「水を張っている時間が長いれんこんだからこそ、最初の土づくりが肝心」だと言い、微生物を含んだ米ぬかぼかしや籾殻を肥料として有効活用。粘土質の土壌で育つれんこんは肉質がやわらかく、もっちりした食感が特徴です。


左:坂東淳一さん、右:坂東博秋さん


市島有機農産物生産出荷組合 
橋本さん(兵庫)

~市島有機農産物生産出荷組合 橋本慎司さんからのメッセージ~(2021年15号ポスティ掲載)~


兵庫県丹波市は昨今、市立の「農の学校」が設立されたり、有機JAS認定農業者が30組を超えたりとますます有機農業が盛んになってきました。

また丹波は、加古川や由良川の源流が流れる「源流の国」でもあります。この地域の生態系の安心を守るということは下流に広がる都市部の方々の安心を守るということでもあると信じ、今後もネオニコ農薬の不使用はもちろんのこと、おいしい有機野菜をお届けできるようがんばります。



佐藤さん(熊本)

佐藤さんは、単なる有機栽培にとどまらず、作付する作物の種を自ら栽培・収穫する自家採種も行っています。

自家採種は、種用のにんじんを育てるために、収穫したにんじんを選んで植え直します。春になると新しい葉を伸ばし、茎がどんどん伸び、7月頃に咲く花が茶色くなったころ、種を採取。天日で乾燥後、最適なものを選りすぐり、さらに日陰で乾燥させ8月に種まきが始まります。これらの工程を短期間で確実に行うには、長年の経験と熟練の技が必要です。

自家採種を行う農家は減っていますが、佐藤さんは、「止めてしまえばそこで終わり。命(種)をつないでいることの重みを大切にしながら次世代にも伝えていきたい」と話します。




新家青果 新家さん(兵庫)

~新家青果 新家春輝さんからのメッセージ~(2021年11号ポスティ掲載)~


淡路島は海に囲まれた温暖な気候です。風によって運ばれてくる海のミネラルにより、おいしいたまねぎを育てることができます。

たまねぎは菌や雑草で生育が阻害されやすい作物のため、私たちも最初は慣行栽培でたまねぎを育てていました。しかし、3年経過した頃、「たまねぎ屋がたまねぎを栽培するならやはり淡路島で一番安全でおいしいたまねぎを栽培したい」と思い有機栽培に挑戦。今では栽培面積が4~6haになりました。

有機栽培のたまねぎは、安全は元より、何より味が全然違います。同じ淡路島の土で品種も同じだったとしても、栽培の仕方が違うだけで差が出ます。ぜひ、ひと味違う淡路島の有機たまねぎを食べてみてください。