組合員活動報告

自然派シネマなら5月上映会 『ハーヴェイ・ミルク』  

■開催日:2021年5月28日
■場 所:オンライン開催
■主 催:理事会シネモプロジェクトチ-ム

5月は、ゲイと公言して 全米初の公職(サンフランシスコ市市政執行委員)に選ばれたハーヴェイ・ミルクの活動と、その暗殺事件の裁判を記録したドキュメンタリー映画を上映しました。
1970年代に、サンフランシスコでゲイコミュニティの象徴のような存在となったミルク。 当選した公職の在任期間は1年にも満たないのですが その間に多くの案件を手掛けました。中でも “提案6号 (同性愛者の教師・職員を排除する)” の反対運動は、世間を2分するうねりをおこし 「破棄」を勝ち取る画期的な成果をあげました。柔らかい笑顔と生き方そのもので、「自分を偽らずに生きよう」と訴え続けた姿勢は多くの人に影響を与えましたが、一方、保守的な信条を持つ人にとっては目障りな存在でもありました。ミルク自身が暗殺を予期して“遺言”メッセ-ジを残すなど、その抵抗感は今では考えられないほど強かったと思われます。
彼の予感は、残念ながら的中し、1978年 “敬虔なクリスチャン”である元同僚に殺害されるという悲劇が起こります。葬儀の夜、自然発生した何千人ものキャンドルライトが通りを埋め尽くし、その死を静かに悼み悲しみました。一方、犯人のホワイトに7年間の禁固刑という予想外に軽い判決が出た時は、これに怒った市民が暴動を起こすなど激しい抵抗行動が起こりました。ホワイトは5年で仮釈放されますが、その後 自宅で自死に及びます。
 ≪参加した方からの感想の一部をご紹介します≫」
・日本でも類似の事が起こっていると思う。トランプ元大統領を支持する人など、今の風潮にも似たものを感じた。
・壮絶だが、思っていることを口に出せるっていいなと思った。日常でも口にしない想いはあるので、全てを出せるって幸せ。
・声を上げることの大切さを改めて感じた。あきらめず声をあげることでゆっくりでも事態が変わっていくことを大切にしたい。
・キリスト教社会でゲイを公言することの大変さを感じました。また、他の方の感想にもありましたが、いまでもまだまだ差別が多くある現実、いまを生きる私たちが、少しずつでも多様な社会にして未来に引き継いでいかないと、 と思いました。
・「彼は自由社会の財産だった」という言葉が重かったです。
・劇映画で以前見たことはありますが、今回その背景を見せていただいて心に残りました。