家族と大地を守りたい!
安心への取り組み
食の安心・安全を求め、食料自給率の向上をめざす「国産派宣言」!!
日本の食料自給率はわずか38%(カロリーベース /2019年度概算)。
コープ自然派では、食の安全を求め、食料自給率の向上を図るには、国内の農業を守らなくてはならないと「国産派宣言」を掲げています。
さらに、「誰もが有機農産物を作り、食べることができる社会」を実現させるため、コープ自然派では、有機農業や環境保全型農業を行う生産者との産直を拡げ、持続可能な地域循環型社会をめざしています。
「国産派宣言」に基づき、国産オーガニックをめざした取組へ
1.有機農業の推進
食 = 農 = 環境
コープ自然派は、食と農と環境は一体であると考えています。食を考えることは農を考えること、そして環境を考えることです。安全な食べ物を食べることが、生産者を守り、環境を守ることにもつながる、そんな持続可能な循環型社会を実現するために私たちが出した答えは、有機農業でした。
有機農業者を育てる
農の未来をつくるため、徳島県に「有機のがっこう」を設立し、有機農業者を育成しています。BLOF理論に基づく有機栽培は、虫や動物など多様な生きものが棲める環境をつくる農法です。農薬や化学肥料に頼らない土づくりにより、高品質・多収穫の持続可能な農業を実現することができます。コープ自然派では除草剤や土壌消毒剤は不使用。生態系を損ない人の健康にも害を及ぼすネオニコチノイド系農薬の排除にも取り組んでいます。
健康な土づくりによって光合成の機能がアップした有機野菜は、おいしくて栄養価が高いのや特徴。栄養分析により、抗酸化力・免疫力・解毒力が高く、硝酸態チッ素の低い野菜であることが明らかになっています。
2.生物多様性の保全・遺伝子組み換え反対
生物多様性農業・田んぼの生きもの調査
田んぼや畑は、食の生産の場であると同時に、たくさんの生きものの住処であり、田んぼは、水害を防ぐダムの役割をも担うなど、環境保全に大きく貢献しています。コープ自然派の各生協では、毎年「田んぼの生きもの調査」を開催。調査を通じて、農薬や化学肥料を使わない農業が地域の環境保全につながることを知る機会としています。また、「環境保全型農業」「冬水たんぼ」の拡大にも取り組み、環境直接支払いを実施。徳島県でもコウノトリが棲む地域環境を取り戻しました。
遺伝子組み換え(GM)に反対!
日本は食料自給率が低く、GM作物表示義務が曖昧なため、日本人は世界でもっとも高い割合でGM食品を食べていると言われています。また一部の多国籍企業による種子の独占も問題です。コープ自然派では、生態系を破壊し、人体に悪影響を与えるGM作物・食品に反対し、商品案内(カタログ)ではGM作物使用の有無を詳しく表示。GMOフリーゾーン、食品表示運動、食品へのGM残留検査、GMナタネ自生調査などにも取り組んでいます。
3.畜産物・水産物の安心
えさからこだわる
日本では家畜飼料の多くを輸入に頼っていますが、輸入飼料(小麦、大豆、トウモロコシなど)は遺伝子組み換えの危険性が高く、また、輸送中の害虫やカビの発生を防ぐために農薬が散布され、その残留が危惧されます。コープ自然派では、非遺伝子組み換え(NON-GMO)、収穫後農薬不使用(PHF・ポストハーベストフリー)にこだわっています。国産飼料の自給にも力を入れ、耕畜連携して安全な堆肥を活用するなど持続可能な地域循環型農業を実践しています。
アニマルウェルフェア(動物福祉)
エシカル消費(倫理的消費)を考えるうえで大切な視点である「アニマルウェルフェア(動物福祉)」に配慮し、抗生物質やホルモン剤などの薬品は投与せず(※法定ワクチンは除く)、快適な飼育環境で健康に育てています。
水産物の安心
天然の魚は、近海で水揚げされた鮮魚が基本。養殖は天然が難しいもののみで、えさへの薬剤投与は可能な限り排除しています。すべて漁獲水域を商品カタログに表示し、すり身にはリン酸塩などの食品添加物は使用していません。
4. 食品添加物の削減
添加物に頼らず、伝統的な製法でていねいに
コープ自然派は、不要な食品添加物は使いません。原材料にこだわり、添加物をできる限り排除した商品づくりを行っています。許容添加物は国が認可した食品添加物829品目(2021年現在)のうち56品目のみ(ポスティ基準)。プライベートブランド商品開発も、この基準に基づいて行っています。
また、使用した原材料はすべて商品案内(カタログ)に記載し、徹底した情報公開によって安心・安全を守っています。食品添加物は蓄積による健康被害が心配なだけでなく、日本人が守り伝えてきた「食文化」を根底から覆してしまいます。コープ自然派では、伝統的な製法でていねいに作られた本物のおいしさを次世代に残していきたいと考えています。
5.人にも環境にも優しい暮らし
原発のない社会へ
ひとたび事故を起こせば多くのいのちや暮らしに大きな被害を及ぼし、環境を破壊する原発。コープ自然派はその前身である共同購入会時代から、被ばくや環境破壊を伴う原発に反対する運動を続け、「原発のない社会」をめざしています。福島第一原発事故後は即座に放射能による内部被ばくから子どもたちを守ることを決意し、商品の放射能測定、被災地応援便、学習会、再稼働反対活動、免疫力・排出力を高める食生活の提案などを続けています。
環境を汚さない
川や海を守るために、私たちがまずできることは水をきれいに使うこと。洗濯用や台所用はもちろん、シャンプーや歯磨きにいたるまで、せっけんで肌にも環境にもやさしい暮らしを提案しています。合成界面活性剤、蛍光剤、合成香料も使用しません。また、家庭内の農薬排除という観点から、化学合成の抗菌剤・殺虫剤も使用しません。できる限り環境に負荷をかけないよう、ビンのリユースなどにも取り組んでいます。
国産材で家を建てる 川と山を守るために
川を守るためには源流の山を守ることが大切です。徳島県吉野川源流の山の木を使って家を建てる「まちに森をつくる」取り組みがすすめられ、この取り組みをもっと多くの人たちと共有したいと住宅NPOと連携し、「自然の住まい協議会」をつくりました。良質の木材や自然素材を使った環境にも人にもやさしい国産材住宅が夢ではなくなりました。
コープ自然派の福祉 最後までいきいきと暮らす
「老いても地域で安心して暮らしたい」という願いに応え、最期まで自分らしくいきいきと暮らすことを手助けするのは生協の役割です。コープ自然派しこくが運営する「福祉ステーションそのせ」は、吉野川源流の木を使った心地良い住まいとコープ自然派の食材を使った安全でおいしい食を提供し、地域で期待される存在となっています。
コープ自然派は、徹底した情報公開を行います
6. 原材料を全てカタログ表示に
食の安全を「選ぶ」ために①
コープ自然派の特長は徹底した情報公開。各商品の原材料はすべて商品案内(カタログ)に掲載し、可能な限り原材料や製法をお知らせしています。情報を公開することによって、より高い安全性を求めていきます。また、全原材料を商品案内(カタログ)に掲載していますので、食物アレルギーを持つ方も、ゆっくりと確認しながら選んでいただけます。
7.安全基準マークの表示
食の安全を「選ぶ」ために②
遺伝子組み換え作物・食品や、農薬の使用状況について、分かりやすい独自マークを商品案内(カタログ)に掲載しています。2017年度にはオーガニックマークとネオニコチノイド系農薬排除に関するマークも新設しました。安全な食生産に取り組む生産者を応援して買い支え、安全な食・農・環境を広げるためのマークです。
8. 産地・海域情報の表示
食の安全を「選ぶ」ために③
その商品がどこで作られたものなのか、どこで育ったものなのかを知り、食の安全やフードマイレージを考え、選ぶことは大切です。コープ自然派では、青果の産地や水産加工品の漁獲水域をすべて商品案内(カタログ)に表示しています。また、農産品使用農薬リストも毎週配布しています。
9. 放射性物質検査
内部被ばくを避けるために
コープ自然派は「こどもを放射能被害から守る」立場をとり、内部被ばくにおいてはしきい値はない」として徹底した放射能検査を行い、検査結果や産地をすべて公開しています。水産加工品については事前検査を実施し、組合員カンパによるストロンチウム検査も行っています。
10. コープ自然派の食育
食べることから農と未来を考えよう
私たちは、いのちの循環のなかで生かされています。食べものはどこで、どのようにつくられているのでしょう。産地、農法、製造過程など背景を知ることで、いのちのつながりが見えてきます。コープ自然派の各生協では、何をどう選べばいいのか理解を深めるために、料理教室や学習会、産地訪問、農業体験などさまざまな食育活動を行っています。
商品取り扱い基準(基本姿勢)
- 「だれが」「どこで」「どのように」作ったのか、明らかであること。
- 原材料が明らかであること。またすべての原材料を表示すること。
- 国産原材料で、食品添加物に頼らないこと。
- 有機農業を推進し、無(省)農薬であること。
- 遺伝子組み換えされていないこと。
- 内分泌攪乱物質(環境ホルモン)について疑わしきは排除していくこと。
- 放射線照射食品は取り扱わないこと。
- 放射能汚染の不安があるものは放射能検査を実施したうえで、取り扱うこと。
- 製造工程、流通過程が明らかであること。
- 「異物混入防止」「衛生管理」など品質管理面での改善・充実が図られていること。
- 包装が簡易で、人体や環境に悪影響を及ぼさないこと。
- 住環境について、より安全な材料を提供していくこと。
- 適正な価格が保証されていること。
※ポスティ基準です。