第16回 大学キャンパスのレストラン 野のはなハウス
2026/1/12
第12回で紹介した分譲マンションは堺市に2棟と岸和田市に1棟を建設した。その内のひとつ堺市泉ヶ丘での説明会が終わった後、購入者だった山本研二郎さんから声をかけられた。聞いてみると彼は大阪市立大学の元学長でノーベル賞を取った山中伸弥氏は昔の教え子だというではないか。さらに杉本町キャンパスのレストランを運営してきた市立大学生協がまもなく撤退するので、新たな考え方で再建して欲しいということだった。地域の喫茶店は経験があったが学生食堂は全くの未経験、多少の不安はあったが障碍者の就労場所を増やすには絶好の機会。理事会で議論して次の様に提案することにした。
- 障碍者が一緒に働ける店にすること
- 学生がともに学べる場であること
- 大学関係者以外の地域住民も利用できること
- 酒類も提供可とすること
多くの外食産業は学生に安くておいしいものを提供したいと提案したが、野のはなはそれらと一線を画していた。審査委員会の結論は野のはなの提案が最高点。後で事務局長に聞いたところでは、障碍者と学生を結ぶという社会福祉法人ならではの着想が高い評価を得たということだった。
レストランの名称は公募で選ばれた「野のはなハウス」と決まり、どう運営するかを生活科学部の野村先生や三浦先生達と検討を重ねた。その結果、学生たちが社会福祉士などの国家資格を得るための実習場所として利用することが決まる。このユニークな試みは各方面から注目を集めただけでなく、障碍者の就労支援事業を拡げていく上でも大きな転機になった。

