第19回 セントラルキッチン「さくら」と喫茶店「くじら」
2026/2/2
和歌山市のセントラルキッチン「さくら」では、オレンジコープが運営する高齢者住宅10棟とグループホーム8棟に住む人たちの昼と夜の食事を作っている。就労継続支援A型の障碍者4名と指導員10名が交代で勤務。年間に作る食事の数は31万食を超えており、入居者からの評価はかなり高い。以前は各建物で別々に作っていたのだが、場所によって評価はバラバラ。中には調理師を変えてくれというような苦情もあった。そこで全ての食事を一カ所で作れるようなセントラルキッチンを実現させたのが2021年。ただし、この方式だとそれぞれの建物まで運ぶ間に食事が冷めてしまうので、すべての食堂にスチームコンベクションを設置して温め直す仕組みを導入した。
同時に野菜は貝塚の「森の小径」(17回参照)で穫れたものを使うこと、それ以外の食材は生協から購入することも定めた。季節によって色んな野菜が穫れるがそれをどうメニューに活かすかが腕の見せ所だ。調理師たちはレストランのシェフと張り合って連日考えを巡らせている。
なお、朝食のパンを作っているのは阪南市の「マジックブルーム」(14回参照)。ここはB型の就労継続支援事業所で20名の障碍者が通ってきている。朝食用に焼いているパンは年間で11万食、朝は自分で調理する人が多いので昼・夜の提供数よりも少なくなっている。
「さくら」の隣にある喫茶店が「くじら」。これは「協同作業所くじら」を合併したときに名付けた。責任者のSさんが「おひさま」に入居することになり、運営できなくなったので一緒に移ってきた。小さな店だが「みのり」や「おひさま」の住人達の憩いの場として人気を博している。


