• ネオニコチノイド系農薬

人体への悪影響が大きい有機リン系農薬に代わり、“ヒトには安全な環境保全型農薬”という謳い文句で爆発的に普及したネオニコチノイド系農薬(以下ネオニコ)。現在では、農業だけでなく、家庭用殺虫剤などごく身近なところにまで浸透しています。

しかし、普及とともに世界中からネオニコに起因すると考えられるヒトの健康被害や疾病の報告に加え、自然界で重要な受粉機能を果たすミツバチへの悪影響も指摘されるようになりました。世界各国で規制が進む中、日本では基準の緩和が続いています。

コープ自然派では2017年からカタログにネオニコ使用状況を表すマークの掲載を始め、組合員自身が「見て、選んで、利用する」ことができるようにしています。

お米とミツバチ

稲の出穂期に差し掛かる今。田んぼはカエルやクモ、トンボなど多くの生きもので賑わい、ミツバチも水を求めてやってきます。しかし一般的な稲作ではカメムシの食害を防ぐために、この時期にネオニコを散布。これがミツバチの大量死の一因と言われています。

カメムシの食害で生じる斑点米は等級に、つまり買取価格に影響します。しかし見た目が悪いだけで味わいに影響はなく、色彩選別機で取り除くことが可能です。コープ自然派では斑点米の有無で農家からの買取価格を変えることはなく、ミツバチや人の健康を守るためネオニコを使わないお米づくりをすすめています。

市販の玄米に対する残留農薬検査では、297検体のうち約20%にネオニコが検出されたという報告があります。

※農民連食品分析センター報告より


コウノトリ育む農法・つきあかり 白米

  

コウノトリ育む農法で獲れたお米に新品種が登場!

百花はちみつ

自然の恵みに感謝

  

「ミツバチが絶滅したら4年後には人類も滅びる」と言ったアインシュタインの言葉は多くの人がご存知だと思います。それだけミツバチが植物の受粉に大きく貢献しているということです。

  

私たちはミツバチを60年近く飼育しているのですが、自然環境の変化等によりここ数年でミツバチの越夏や越冬が難しくなっています。最近ではミツバチによる花粉交配を必要としない植物(食物)の研究が行われているようですが、ミツバチが健全に成長できる自然環境が保たれ、自然の恵みに感謝して日々の食糧をいただくという生活を守っていきたいと思います。

山口養蜂園 山口愛

  

百花はちみつ 600g

  

野山の木の花や草花から集めた天然の蜜。

塩こうじ

安心原料を使用する

  

濱醤油では、可能な限り「農薬不使用」な原料を使用しています。商品を買うときに原料の栽培方法まで確認するのは難しいため、仲介業者を入れず直接農家様と契約し、私たちも安心して使用するのが原則です。

  
「塩こうじ」には、善玉菌のエサとなる、オリゴ糖を生成する酵素があり、継続的に摂ると腸内環境が整いやすいと言われています。コロナ禍では、おうち料理も増えて大変ですが、「ツルをよぶお米」を使った「塩こうじ」のこうじパワーで食材の力を引き出し、乗り切っていきましょう。

濱醤油醸造場  濱眞理子

  

濱さんとこの塩こうじ(無農薬ツルをよぶお米使用)

  

無農薬栽培の産直米「ツルをよぶお米」で作った塩こうじ。

ツルをよぶ純米料理酒

ネオニコ不使用のお米を知る

  

「ツルをよぶ純米料理酒」はネオニコ不使用の「ツルをよぶお米」を使った商品です。私の本業は酒造りですが、原料である米に詳しくなりたいと、夏の期間は米づくりもしています。慣行農法ではネオニコ系の農薬はたくさん販売されていますし、使用が当たり前となっています。

  
しかし、コープ自然派がすすめるBLOF理論は違いました。農薬に頼るのではなく、害虫から見えない、食害を受けない作物の栽培が優先との考えに共感し、私も昨年秋から準備を始めています。今年は初めての取組になりますが、米づくりが初めてのように楽しみです。

  

茨木酒造 茨木幹人

  

ツルをよぶ純米料理酒

  

「自然派Styleツルをよぶお米(省農薬)」を使用したこだわりの純米料理酒。

ズッキーニ

ミツバチも人も集まる

  

 私たち関根農園は、信濃川と阿賀野川に囲まれた、新潟市の都市近郊型農業が盛んな地域で、少量多品目の野菜を栽培しています。農園ではBLOF理論を活用し、無農薬・無化学肥料で環境を考慮した有機JAS資材のみを使用しています。

  
水と緑豊かな地域ですので、毎年ズッキーニ畑にはミツバチやてんとう虫、カエルが沢山来てくれます。全ての花一輪ごとにミツバチがいて、毎朝受粉の仕事をしてくれて助かります。近くの保育園児たちが散歩の途中で遊びに来て、野菜の収穫体験をすると「甘くておいしい」と言ってその場で洗わずに土付きで食べてしまいます。子どもたちが楽しめる、安心、安全な農園づくりを目指しています。

  

関根農園 関根孝志

  

ズッキーニ

  

外見はきゅうりに似ていますが、かぼちゃの一種です。黄色が入る場合もあります。

有機きゅうり

源流域での有機農業

  

有機の里、丹波より有機きゅうりのお届けです。丹波市は昨今、市立の「農の学校」が設立されたり、有機JAS認定農業者が30組を超えたりとますます有機農業が盛んになってきました。

  
また丹波は、加古川や由良川の源流が流れる「源流の国」でもあります。この地域の生態系の安心を守るということは下流に広がる都市部の方々の安心を守るということでもあると信じ、今後もネオニコ農薬の不使用はもちろんのこと、おいしい有機野菜をお届けできるようがんばります。今年のきゅうりも順調に育っておりますのでぜひご賞味ください。
  

市島有機農産物生産出荷組合 橋本慎司

  

有機きゅうり

  

皮がやわらかくて香り・歯切れ共によく、シャキシャキとした食感が特徴です。

津軽産直組合(フーズ)のりんご

人と樹の健康を考える

  

ネオニコ散布栽培は消費者へ危険な商品を提供していると同時に、生産者もまた危険な環境で作業をしていて、加害者でもあり、被害者でもあります。

  
私たち津軽産直組合は、ネオニコが及ぼす危険性を深刻に受け止め、5名の生産者が「ネオニコフリー栽培」に取り組んでいます。土づくりから樹本来の免疫力を高め、生きものと自然に負荷をかけない、りんご栽培をすすめています。

 津軽産直組合 工藤和仁

  


ミニカップゼリーりんご

  

ネオニコ不使用で栽培された津軽産直フーズのリンゴの果汁で作りました。

  


自然派Style産直りんごジュース

  

ネオニコチノイド系農薬不使用のりんごを100%使用したストレートタイプのジュース。

自然派Styleのジャム

安心の果実を味わう

果樹栽培でもミツバチの受粉の働きが大変重要ですが、多種類の病害虫への対策としてネオニコが一般的に使われています。自然派Styleでは産直のりんごや甘夏の他、オーガニック原料を使ったネオニコフリーのジャムを開発しています。酸味料や増粘剤などの添加物も不使用で、素材のおいしさを存分に味わえるジャムに仕上がっています。


自然派Style国産りんごジャム

  

ネオニコチノイド系農薬不使用の産直「あくとのりんご」を使用。

  


自然派Style苺の蜜

  

オーガニックいちごを100%使用しています。

  


自然派Style太陽の蜜(マーマレード)

  

熊本県産の栽培期間中農薬不使用の甘夏を使ったマーマレードです。

公開:2021年6月28日
商品案内15号[2021年7月2回]掲載

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