• 国産派宣言

日本は昔、農業や林業、漁業といった自然とかかわりの大きい一次産業を軸に社会が成り立っていました。しかし、戦後の高度経済成長期以降は二次産業、三次産業へと変わり、一次産業をなりわいとする人は減少しています。日本の食を守り、豊かな自然環境を残していくためには、一次産業を守っていくことがとても大切です。それぞれの現状の問題点を知るとともに、私たちにできることを考えていきましょう。

※農林水産省、水産庁HP参照

一次産業とは農業・林業・漁業のことです。

農業お米を育てる稲作や野菜を育てる畑作だけでなく、花の栽培や畜産関係も農業に含まれます。
林業豊かな森林を未来に残すために、木を切ったり、植林をしたり、森林を保全、管理していく仕事です。
漁業海や川、湖で魚や貝、海藻を獲ったり、育てたりする仕事のこと。単純に獲るといっても様々な漁法があります。

「一次産業」は私たちの食を支えるだけでなく、自然と大きくかかわりがあります。

鉱業や建築業、製造業といったものが「二次産業」、小売や宿泊、サービス、医療、金融といったものが「三次産業」です。

農業

農業の現状

※農林水産省HP参照

農業に従事している人数
農業の就業人口は224.1万(2005年)から136.3万人(2020年)へと大きく減少しています。

高齢化
他の国と比較しても日本の農業者は高齢化しています。(2020年の平均年齢は67.8歳)

農薬の問題
ネオニコチノイド系農薬など、環境や人に影響を与えるとして海外では規制がすすんでいる農薬が、日本では多用されています。

タネの問題
苗の生産のほとんどは国内ですが、野菜種子の約9割は海外で生産されています。野菜自体の自給率は80%ありますが、種を計算に入れると、真の自給率は8%しかないと指摘されています。

新たな問題、放射線育種米
稲に放射線を照射して突然変異を起こし、カドミウムを吸収しにくくしたお米・放射線育種米。少なくとも2つの県で2025年から放射線育種米に切り替える動きが進んでいます。

コープ自然派のお米

地域全体として生物多様性を保全し、コウノトリが一年中暮らせる環境をつくることをめざしています。ビオトープ米を省農薬へ、そしてすべてのお米を無農薬へと変え、ビオトープ米を通じて全国にコウノトリの郷をつくることが目標です。


ビオトープ米

  

コウノトリが一年中暮らせる環境づくりを目指しています。

  

畜産

畜産の現状

※農林水産省HP参照

畜産に従事している人数
飼養戸数は、乳用牛、肉用牛、豚、鶏、どの分野も小規模な層で減少傾向となっています。

病気によるリスク
毎年のように発生する鳥インフルエンザなど、経営をしていく中での不安な点が多い状況です。薬に頼るのではなく、家畜を健康に、病気になりにくいように育てることが必要とされています。

えさの高騰
牛、豚、鶏など共通して抱える問題がえさの高騰。家畜のえさを輸入に依存している日本では、えさの高騰が畜産農家の経営に大きく影響しています。

コープ自然派の牛乳

「安心でおいしい牛乳を子どもたちに飲ませたい」との思いから始まったよつ葉乳業との産直の関係。「国産自給飼料向上」に向けた取組をすすめており、乳牛のえさのとうもろこしの一部には北海道産のものが使われています。


よつ葉パス牛乳

  

ホモジナイズしているので、クリーム層はなくサラリとした飲み口です。

  

漁業

漁業の現状

※水産庁HP参照

漁業に従事している人数
一貫して減少傾向で、2021年は12万9,320人となっています。

日本の漁業の生産量の推移
1984年の1282万tをピークに、以降は大きく減少し、2020年は423万tでした。

海の環境の変化
地球温暖化による海水温の上昇等により、獲れる魚が変化したり、海藻などでは食害も起きています。

魚離れ
昔は肉より魚を食べる機会の方が多かった日本人ですが、現在は国の一人当たりの年間消費量が23.8㎏と肉の33.5㎏より下回っています。(2019年) 購入しない理由として、魚が高い、料理が面倒などがあげられます。

コープ自然派の水産品

コープ自然派は近海の天然の魚介にこだわっています。近海の海の恵みを維持していくためには、森を健全に保つ必要があります。森から海へ。その自然循環のために何ができるのか模索しています。

北海道産冷凍ボイルあさり

  

必ず凍ったままご利用ください。表面が白く見えますが、あさりのエキスです。

対馬沖産さば天日干し

  

長崎県対馬沖で漁獲された鮮度の良いさばを切身加工し、完全密閉型天日干しハウスで天日干ししました。

公開:2023年8月28日
商品案内24号[2023年9月2回]掲載

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