伝統的な製法を守り、時間をかけて味噌を育てる「のだみそ」

2023/3/31

訪問日:2023年3月31日
訪問者:コープ自然派商品部 西山

2023年11号(6月2回)で新登場の「自然派Styleまめみそ(生)」。

伝統的な味噌作りをおこなっているのだみその蔵元に訪問し、「自然派Styleまめみそ(生)」の製造現場を見学しました。

のだみその近藤さん(左)と中川さん(右)。

■東海地方を中心に食べられる「豆みそ」

豆みその原材料は主に大豆・塩・水。
熟成期間が1~3年と長く、米こうじの代わりに「豆こうじ」を使うため、甘みが少なく濃厚な旨みがあることが特徴。八丁味噌・赤だしとも呼ばれます。

生産者訪問レポート のだみそ

■のだみそ(桝塚味噌)について

のだみそ、別名:桝塚味噌(ますづかみそ)は愛知県豊田市にある蔵元で、昭和3年に創業。
創業以来、木桶で仕込む天然醸造を守り続けています。

蔵は戦中、戦闘機の格納庫として使われていた建物を改装して使用しています。
蔵見学に来た子どもに向け、伝統的な味噌づくりの食育とともに、平和学習も行っています。

戦闘機の格納庫として使用されていた当時の写真。

■製造の流れ

 大豆の水洗いと浸漬  ⇒  蒸す  ⇒  味噌玉を作る 

洗って水に浸した大豆を蒸したのち、豆こうじのもととなる味噌玉を作ります。

味噌玉にこうじ菌をつけて3日間繁殖させた状態。
表面はこうじ菌の菌糸で白くふわふわとしています。

味噌玉を割ると、大豆の粒が現れます。
このまま食べられるとのことで頂いてみると、素朴な、きなこのような味わいでした。

 仕込み・熟成 

こうじ菌が繁殖した味噌玉(豆こうじ)を砕いて塩と水を混ぜ込み、木桶に詰めたあと、重石をのせ、1年半以上かけてじっくりと発酵・熟成させます。

のだみそでは「平積み」という二、三段の重石を並べる方法を採用。
上から強く圧力がかからないので、仕上がりは柔らかく、渋みの少ないあっさりとした味わいになります。

木桶一つでできる味噌の量は約10t。
高さは人の背丈の2倍ほどあり、木桶で仕込みの作業をするためには、はしごに登る必要があります。

 掘出し 

熟成が終わると、職人が木桶の中に入り、スコップと機械を使って味噌を取り出す、「掘出し」という作業を行います。
掘出し」直後の味噌はみずみずしく、香ばしい香りが漂います。

■伝統的な製法を守りつづける、のだみそ

 【天然醸造】 

天然醸造とは、温度調整を行わず、四季の移り変わりを経てゆっくりと熟成させていく方法です。 
すると、自然と塩味がまろやかになり、濃厚で深い味わいになります。

木桶を置く場所が必要になったり、人件費などのコストがかかるというデメリットもありますが、自然の力で時間をかけて味噌を育て上げることで、味噌本来の味を引き出しています。

 【伝統的な木桶を使用】 

のだみそには、400もの木桶があり、所蔵数は全国でも最大規模。
一番古いもので、150年前のものもあるそうです。

桶によっても、仕上がりの味噌の味わいは微妙に異なるようで、木桶に棲み付いた微生物が味噌を育み、複雑な味わいを生み出しています。
木桶は酒屋からまわってきたものを使用していますが、木桶をつくる職人が少なくなりつつあります。

蔵を案内してくれた中川さんは、「古いので修理するところはたくさんありますが、木桶は使わなくなってしまうほうがだめになる。修理しながら使っていくことが大切です。」とおっしゃっていました。

蔵内は静かで、時間の流れがゆっくりに感じられます。

■のだみその蔵元を訪問して 

のだみそは、インスタントの味噌汁や味噌を使ったたれなどの加工品も販売しており、近年加工品の販売量の割合が増えているそうです。 

重しにする石の残り具合でも作った味噌の量がおおよそ分かるそうで、作り手の方も年々味噌の販売量が減っていることを肌で感じると話されていました。

天然醸造の味噌づくりは、仕込みを開始してから商品として販売できるようになるまでにおよそ1年半の歳月が必要ですが、昔ながらの伝統的な製法を守り、時間をかけて味噌を育てることを続ける姿勢に感銘を受けました。

ぜひ、コープ自然派の組合員さんにも天然醸造の「本物の味」を味わっていただければと思います。

のだみその商品

自然派Styleまめみそ(生)

米は使わず、大豆と塩だけでつくりました。

加熱処理はされていない酵母が生きている生味噌です。
今では希少な木桶を使い、1年半以上かけて四季の温度変化のなか発酵・熟成させたコク深い味わいが特徴です。

粒がなくなめらかで、炒めものやカレーの隠し味にも使えます。

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